南アフリカへなんとか無事に香港を出発したものの、なかなか動揺は納まらなかった。だって、自分がどこに向っているのかわからないんだもの。 おまけに、どうやらガーナ着が早くなるみたいなので、日本とガーナに連絡しなくては。 しか~し!!!!私は国際電話なんて代物はかけたことがない。 今回の出発の際に、彼から「ガーナから日本への電話のかけ方」を書いてもらって来たが、海外からの公衆電話のかけ方なんて教えてもらってない! 香港では時間がなかったので「じょあねすぶるぐ」とやらで電話をしなきゃならない。さて?どうしたものか?ま、ついたら考えましょ。 機内ではみなが着替えたり、靴をかえたりと騒がしい。 何やってるんだろう??と不思議だった。 私の腕時計は日本時間のままにしてあった。 電話をするときのためにと、そのままにしてあった。 少し寝ては起き、窓際のせきだった為、ひたすら外を眺めてた。 時間はどんどん過ぎるのに、夜があけない。5時間たっても6時間たっても暗いまま。なにかおかしい??と、そこで初めて気がついた。 到着予定時間は現地時間だった。時差があるため到着までにかかる時間はとてつもなく長い。 どうりでみんなが楽な格好に着替えていたわけだ。 何も知らない私はシートのポケットに入っていたキャセイの小さなポーチをみて「あら?お土産までよういしてあるのね?」なんて思ってた。 それは機内で使うためのソックス、アイマスク、ハブラシセットだったことに気がついたのは飛行機をおりる時、あちらこちらに使った後のポーチの中身をみたときだった。 私はもちろんお土産に持ち帰ったが(笑) 彼へのお土産で一番喜ばれたのもこれだった(爆) 空がやっと白くなり始めた頃、いきなり地面が見え始めた。 日本とは全然違う景色。 まるで、絵本にでもでてくるような景色でなぜだか楽しくなった。 そこがどこなのかはまだ知らなかったけどね。 やっとこさ飛行機から降りる。 と、いきなり雰囲気がちがう。 なに?最初はわからなかったんだけど、通路のあたりからなにか違う? そうだ!スタッフがすべて黒人なのだ!! 思わずみまわすと、乗客もかなりの数で黒人のほうが多い? ここどこ? と、今度はいきなり「コ○○ーム」のポスターがずらり!!! 「SafeS○X」のポスターがずらり!!! 私はどこにきたんだ?!?!?! 「じょあねすぶるぐ」は「ヨハネスブルグ」だったんですねえ。 私、南アフリカにきちゃったんですねえ! いつの間にやらアフリカ大陸に到着してました。 とりあえず顔を洗おうと洗面所へ。 で、トイレに入り座ろうとした瞬間、さっきの恐ろしい数のポスターを思い出した。 そうだ・・・・ここはAIDSの感染率が一番高い国だ・・・。 と思ったら座れなくなった。 間接的には感染しないって知識としてはわかってるはずなのにどうしても座ることができなかった。 AIDSが怖いと生まれて初めて実感した出来事だった。 ジャンル別一覧
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